DJI「Phantom4シリーズ」それぞれの違い - DroneStock

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DJI「Phantom4シリーズ」それぞれの違い

ドローン業界を牽引するDJI。そのDJIを代表するドローンの一つがPhantomシリーズです。

そして、中でもPhantom4シリーズは、その完成度の高さから非常に人気が高く、中古市場でもここ数年値崩れを起こしていないことで知られています。

しかし、そんなPhantom4シリーズは、「Phantom4 Pro」「Phantom4 Pro+」「Phantom4 Advanced」「Phantom4 Pro Obsidian」「Phantom4 Pro+ Obsidian」などと種類がたくさんあり、それぞれにどんな違いがあるのかを理解している人は少ないのも現状です。

そこでこの記事では、ドローン史上最も人気の高い機種の一つ「Phantom4シリーズ」を徹底比較。Phantom4を買いたい・売りたいという方は、ぜひ参考にしてください。

目次
1.Phantom4シリーズの分類
 1-1.Phantom4は大きく3タイプ
 1-2.Phantom4の「+」とは
 1-3.Phantom4の「Obsidian」とは
2.Phantom4の共通スペック
 2-1.【数字で見る】Phantom4共通スペック
 2-2.Phantom4共通仕様
3.Phantom4それぞれの違い
 3-1.価格比較
 3-2.カメラ(静止画)の性能比較
 3-3.カメラ(動画)の性能比較
 3-4.基本スペックの比較
4.「Pro」と「Pro V2.0」の違い
 4-1.ノイズの現象
 4-2動画伝送
5.まとめ

1.Phantom4シリーズの分類

1-1.Phantom4は大きく3モデル

Phantom4シリーズは、2016年に発表された「Phantom4」が初代です。Phantom3と比べて機体のデザインはよりスタイリッシュに変化し、搭載カメラは4Kに進化。さらに障害物回避センサーも搭載され、より美しく安全な空撮が実現できるようになりました。

シリーズには「Phantom4」「Phantom4 Pro」「Phantom4 Pro+」「Phantom4 Advanced」「Phantom4 Pro Obsidian」「Phantom4 Pro+ Obsidian」がありますが、大きくは「Phantom4」「Phantom4 pro」「Phantom4 Advanced」の3種類です。

では、「+」や「Obsidian」とは何なのでしょう。
以下に解説しています。

1-2.Phantom4の「+」とは

Phantom4シリーズの「+」がついているモデルは、送信機にモニターが付属しています。つまり、Phantom4 proとPhantom4 pro+の違いは、5.5インチのモニターの有無だけで、機体およびカメラに違いはありません。

ただし、「+」のモニターは輝度1000cdと非常に高輝度モニターで、通常のスマートフォンやタブレットの2枚程度の明るさを誇り、直射日光の元でも快適にカメラ映像の確認が可能です。

「+」への追加料金は35,000円です。

1-3.Phantom4の「Obsidian」とは

Phantom4の「Obsidian」は色違いを意味します。
Phantom4の基本カラーは白色ですが、Obsidianはマットグレーです。

2.Phantom4の共通スペック

2-1.【数字で見る】Phantom4共通スペック

Phantom4シリーズの3モデルの共通スペックは以下の通りです。

・対角寸法 (プロペラを含まず) :350mm
・最大上昇速度:6m/秒
・動作環境温度:0 ~ 40℃
・ジンバル:3軸 (ピッチ、ロール、ヨー)最大制御速度、ピッチ90°/秒、精度±0.02°
・運用限界高度 (海抜):6000m
・最大風圧抵抗:10m/秒
・測位システム:GPS/GLONASS
・ホバリング精度(垂直方向):±0.1m (ビジョンポジショニング使用時) 、±0.5m (GPSポジショニング使用時)
・ホバリング精度水平方向:±0.3m (ビジョンポジショニング使用時) 、±1.5m (GPSポジショニング使用時)

2-2.Phantom4共通仕様

Phantom4シリーズには次の3つの特徴が共通して挙げられます。

2-2-1.障害物感知センサー

Phantom4シリーズはすべて、障害物を感知できる超音波センサー「障害物感知センサー」が装備されています。認識範囲はモデルによって異なりますが、自動で障害物を感知し、自動でドローンの進行が止まる仕様になっています。

2-2-2.インテリジェント機能

PHANTOM4シリーズはホビー要素も強く、インテリジェント機能(撮影補助機能)も豊富です。

例えば、アクティブトラック(人や車など動くもの)を指定することにより、自動で追尾する機能。この機能を使えば、操縦技術がなくても美しく迫力のある映像の撮影が可能です。

また、タップするだけでドローンがそこまで飛行する機能や、画面に映る人のサインのみで写真撮影や動画撮影を実行するジェスチャー機能があります。

2-2-3.3つのフライトモード

Phantom4には3つのフライトモードが用意されています。

①P(Positioning)モード
通常のフライトモード。
誰でも簡単に、安定した飛行が可能です。

②S(Sport)モード
スピード重視のフライトモード。最大速度が72km/hでのスピード感ある空撮が可能です。
ただし、GPS以外の機能(障害物センサーも含む)が全てOFFになります。

③A(Atti)モード
完全手動操縦のフライトモード。障害物感知センサーもOFFになります。

3.Phantom4それぞれの違い

3-1.価格比較

Phantom4Advancedpro
 116,600円159,000円204,000円 

3-2.カメラ(静止画)の性能比較

静止画撮影においては、Advancedとproのスペックは同じですが、Phantom 4はセンサーが旧式でサイズも小さくなるため、暗所の撮影や階調表現などではやや劣ります。

Phantom4Advancedpro
 センサーサイズ 1/2.3型 1型 1型
有効画素数 1,240万画素 2,000万画素 2,000万画素
シャッター電子シャッターのみ電子シャッター&
メカニカルシャッター
電子シャッター&
メカニカルシャッター
視野角 94° 84° 84°

※撮影可能ファイルはJPEGとDNG (RAW)で全モデル共通。
※ISOは100 ~ 3200 (自動) 、100 ~12800 (手動)で全モデル共通。

3-3.カメラ(動画)の性能比較

動画撮影においては、全モデルで4K動画の撮影が可能です。ただし、Phantom4はセンサーが旧式につき、秒間フレームが半分になり、ビットレートも下がります。

AdvancedとProのカメラ性能は同等です。

Phantom4Advancedpro
 サイズ4096×21604096×21604096×2160
フレーム数24/25p24/25/30/48/50/60p24/25/30/48/50/60p
最大ビットレート60 Mbps100 Mbps100 Mbps

3-4.基本スペックの比較

Phantom 4 Proのみ、デュアル・リア・ビジョンセンサーと左右の赤外線センサーにより、前方・後方・下方・左右の合計5方向の障害物検知機能を搭載。非GPS環境下でも安定的に障害物回避能力を発揮します。

Phantom4Advancedpro
重量1380g1368g1388g
最大飛行可能時間約28分約30分約30分
最高速度72km/h72km/h72km/h
障害物検知前方障害物認識前方障害物認識5方向障害物認識
動作周波数2.400~2.483 GHz2.400~2.483 GHz2.400~2.483 GHz
5.725~5.825 GHz

4.「Pro」と「Pro V2.0」の違い

2018年5月に販売された「Phantom4 Pro V2.0」と「Pro」はどこが異なるのでしょう。
改善点は大きく二つあります。一つが、ノイズの減少。もう一つが、動画伝送です。

4-1.ノイズの現象

Phantom4 Pro V2.0では、航空力学に基づき設計されたプロペラが搭載され、飛行時のノイズが60%まで軽減されています。

4-2動画伝送

Phantom4 Pro V2.0では、従来のLightbridge動画伝送システムに比べて電波干渉に強い「OcuSync」に対応。これにより、クリアでリアルタイムな伝送が可能になりました。

複数デバイスへの接続も可能で、4km先からフルHD映像をFPVゴーグルへ伝送することもできます。

5.まとめ

Phantom4シリーズには「Phantom4」「Phantom4 Pro」「Phantom4 Pro+」「Phantom4 Advanced」「Phantom4 Pro Obsidian」「Phantom4 Pro+ Obsidian」「Phantom4 Pro V2.0」がありますが、大きくは3つに分類できます。

「Phantom4」「Phantom4 Advanced」「Phantom4 pro」の3つです。

そのうち、Phantom4だけはカメラの性能や飛行性能が若干落ちますが、AdvancedとProに大きな差はなく、主な違いは安全性だけと言っても過言ではありません。Advancedは前方障害物のみの認識ですが、Proは前方・後方・下方・左右の5方向の障害物を認識します。

なお、Phantom4の「+」は、「+」のモニターは輝度1000cdと非常に高輝度モニター付き。「Obsidian」は色違いです。

このように、Phantom4と言っても種類は様々ですから、買取価格にも差はでます。もしPhantom4を売ろうかな、とお考えでしたら、必ずPhantom4のどのモデルかを調べてから買取査定に出すようにしましょう。