検索ワード『ドローン 使い方』ではヒットしない!?ドローン未経験者が気になる3つのコト
いよいよドローンも手軽に楽しめるこの時代。
しかし、まだドローンを触ったことがない人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、ドローン未経験者の方に向けてお届けします。題して、「検索ワード『ドローン 使い方』ではヒットしない!?ドローン未経験者が気になる3つのコト」。
記事中では、実際にDJIのPhantom 4(ファントム4)を使っていますので、まずはファントム4とはどんなドローンなのかを解説しますね。
ファントム4は、2006年に香港学生寮で生まれたドローンメーカー「DJI」社のドローンです。発売は2016年3月2日。「DJI史上最もスマートなフライングカメラ」と同社が謳っている通り、実に優れたドローンです。最大の特徴は、そのホバリングの正確さです。先進のステレオビジョンポジショニングシステム(VPS)採用により、GPSがない場合でも本当に正確にホバリングできます。また、ジンバルも非常に高性能なため、初心者でもブレの少ないとても美しい撮影が可能です。
また、Phantom 3 Professionalと比べて飛行時間が25%向上し、最大28分の飛行が可能となりました。Phantom 4の内蔵HDビデオダウンリンクなら、最大3.5km離れていてもHD720pでの映像確認が可能です。
初心者でもすぐに美しい映像を撮りたい。そんな方に是非使っていただき機種なわけですが、今回はそのPhantom 4で色々と実験してみました。
1.操縦中に○○!どうなる?
最近のドローンは、スマホやタブレットを使ってドローン本体と通信します。DJIのPhantom 4(ファントム4)もそんな仕様です。もちろん、アプリは無料。たいていの人は5分もあれば、お手持ちのスマホがコントローラーに早変わりすることでしょう。
そうなんです。最近のドローンのコントローラーはスマホ・タブレットなんです。ですから、飛行中に着信があったらどうなるのか不安ですよね。ドローンの操縦が一切きかなくなってしまうのか。あるいは、本体との通信が切れてしまい、RTH(リターントゥホーム;自動でホームポイントに帰還する機能)が作動するのか。はたまた、電話が勝手に「圏外モード」になってしまうのか。
そこで、私たちがやってみました。結論を言いますと、ドローンの飛行中に電話が鳴っても、ドローンの操作に一切影響はありません。何ら途切れることなく、ドローンの操縦は可能です。また、望んでもないRTH機能も作動しません。スマホの画面も、ドローンからのリアルタイムの映像が流れ続けます。ただ、そのリアルタイム映像の上に「誰々からの着信」と表記されるだけです。
では、通話はできるのでしょうか。
実は、ドローンの操縦中に通話はできます。自動車は運転中の通話を厳しく取り締まっていますが、現在はドローン操縦中の通話は法律で禁止されていません。したがって、車では味わえない運転中の電話は、ドローンなら可能です。(ただし、ドローンの操縦は非常に難しいので、初心者は決してまねしないで下さい)
2.操縦しながらの○○!できる?
「Selfie(セルフィー)」
これは2013年11月に、オックスフォード英語辞典による「今年の言葉」に選出されたワードです。日本語では「自分撮り」、つまり「自撮り」を意味します。
自撮りは世界中の人間を虜にしています。2014年には、ポルトガルはロカ岬の断崖絶壁で自撮りをした人が、撮影に夢中になって崖から転落死していますし、拳銃を自分の頭に当てて自撮りした男性が、銃を誤射して死亡してしまった事故も起きています。
なぜ人間は、こんなにも自撮りに熱中するのか。それは、一般的に自撮りは構図を確認することができないからです。ファインダーで構図を確認できないから、上手に撮ることは困難です。困難なことに、人間は果敢に挑戦しがちで、夢中になってしまいがちです。
そこで提案したいのが、ドローンを使った自撮りです。ドローンを使った自撮りなら、構図を確認できます。ですから、事故のリスクが(多少は)軽減できると思います。実際に、ドローンを操縦しながら自撮りができるかやってみました。
向かって左側の男性が、ドローン初心者パイロット。この写真を撮影した日が、初めてドローンを触った日です。様子見を兼ねてということもあって、最初はドローンとの距離は3mほど。安全距離だとわかっていても、残念ながらカメラに向かって笑う余裕はありません。最初はおそらくそんなものでしょう。しかし、すぐに慣れてきます。
この時のドローンとの距離が、およそ1.5m。自撮り棒を使用した写真が、ちょうどこのような雰囲気でしょうか。この距離なら、操縦者も安心して撮影できます。もちろん2枚目ということもあって、この写真では操縦者もカメラ目線ですが、もっとドローンを寄せてみると……・
正直この距離になると、ドローン初心者は余裕がなくなります。とにかく近い。気を抜くとプロペラで顔が切られるような気になります。もう、顔は作り笑いです。プロペラの音がブンブンしますし、顔に強い風があたります。したがって、ヘアスタイルを非常に気にする方は、ここまで至近距離での自撮りはお勧めできません。
とはいえ、ドローンに少し慣れれば、自撮りのクオリティは格段に上がるはずです。何と言っても、手元のスマホで構図が確認できるのですから。それに、自撮り棒も高級な広角レンズも不要なのですから。
3.初フライトで一番肝心。それは、○○!
あらゆる大人が、全員「子供」を経験しているように、あらゆるドローンパイロットは、全員「初心者」を経験します。そのとき一番必要となるのは、おそらく安全に対する知識と社会人としての常識でしょう。では、初フライトで肝心な物はというと、実はそれは「度胸」です。
ほとんどのドローン初体験者は、最初は電線くらいの高さまでドローンを飛ばすと、とても満足げな顔をします。別にそれが問題なわけではありません。操縦者の位置とドローンの距離が近ければ近いほど、重大な事故が起こる確率は低くなります。
しかし、それで満足していてはドローンが泣きます。というわけで、ドローン初フライトで一番肝心なもの、それは「度胸」です。特にPhantom 4には充電が少なくなったりしても自動で帰還する機能(RTH)が備わっていますから、よほどのことがない限り大丈夫です。
少し慣れたな。と思ったら、ぜひ思い切って、違法にはならない範囲で高く上げてみてください。最初は本当に「度胸」が必要ですが、すぐに慣れます。そして、誰にでも必ず感動する映像が撮れます。男は度胸。女も度胸。ドローンパイロットも度胸。
怖がらず、しかし慎重に、ドローンの世界を楽しんでください。
4.まとめ
では、最後におさらいです。簡単にまとめてみましたので、ドローン初心者の方はもう一度刻み込んでください。
操縦中に着信!どうなる?
A.ノープロブレム。何の心配もありません。着信は操縦に全く影響を与えず、通話も可能です。
操縦しながらの自撮り!できる?
A.できます。ただし、アップの撮影は正確にホバリングできないと予期しない事故が起こるかもしれません。ご注意ください。
初フライトで一番肝心。それは何?
A.度胸です。ただし、無謀と度胸は全く別物であることを認識した上で、安全に飛行させましょう。
以上が、「ドローン」「使い方」で検索しても、答えが出てこない3つのコトです。
すべてのドローン初心者が、まずは中級者になれることを祈っています。
では皆さん、また近いうちに会いましょう。