ドローン保険に加入すべき3つの理由 - DroneStock

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株式会社ヴィンテージストック 長野県公安委員会 許可証番号:第481321600012号

ドローン保険に加入すべき3つの理由


ドローンの普及に伴い、ドローンにまつわる事故やトラブルは急激に増加しています。しかし、それは仕方ありません。自動車がまさに良い例です。1769年の誕生からおよそ250年が経つものの、事故は一向になくなりません。おそらく今後も、様々な技術革新や操作側のスキルアップがあったとしても、事故がなくなることはないでしょう。

なぜなら、どれだけ操作に気をつけても、不測の事態は起きるものだからです。そして、自動車を運転する人はそれを熟知しているから、強制加入の「自賠責保険」に加えて、ほとんどの方が民間の「任意保険」にも加入します。

ただ、ドローンには強制加入の保険はありません。では、ドローンの操縦は自動車の運転より安全なのでしょうか。つまり、ドローンは不測の事態に備えて保険に加入することが不要なのでしょうか。

いいえ。答えはノーです。というより、むしろドローンを飛ばすなら、必ず保険には加入すべきです。

というわけで、今回はドローン保険に入るべき3つの理由をまとめてみました。

目次

  1. ドローンは空飛ぶ破壊王
    1-1.墜落のスピード
    1-2.墜落の衝撃
    1-3.ドローン保険に入るべき理由①
  2. ドローンは空飛ぶ偵察機
    2-1.肖像権とは
    2-2.肖像権侵害に該当する行為
    2-3.ドローン保険に入るべき理由②
  3. ドローンは空飛ぶお宝
    3-1.ドローンは高級
    3-2.ドローン保険に入るべき理由③
  4. まとめ

 

 

1.ドローンは空飛ぶ破壊王

ドローンの墜落事故はとても大きなニュースになります。その理由は、非常に危険だからです。

では、ドローンの墜落はどれほど危険なのでしょう。
本当に人に当たったりすると大惨事になるのでしょうか。

この章では、物理学的にドローン墜落の危険性について検証してみます。

1-1.墜落のスピード

物体が高さ h (m) から自由落下を開始し、着地するまでの時間 t(秒)は、
重力加速度をg(m/s2)としたとき、

t = √(2h/g)・・・式1

にて求められます。

ここで、空気抵抗は無視するものとし、地球の重力加速度を9.8 (m/s2)とすると、1kgの物体が10mから落下すれば、式1から1.43秒で地面に到着することがわかります。

さらに、

落下速度 v = √(2gh)・・・式2

であるため、1kgの物体が10mの高さから地面に着地する時の速度は秒速14m、時速では50.4kmにも上ります。

DJIのPhantom4が約1.3kgですから、3階建ての建物から落下させるだけで、実は自動車と同じくらいのスピードが出ているのです。

1-2.墜落の衝撃

上記と同じケース(1kgの物体が高さ10mから落下した場合)の衝撃力を計算します。

ただ、衝撃力の算出は、物体が地面に当たった際の減速過程により変わります。地面到着後、短時間で減速すれば大きな力が加わり、ゆっくり減速すれば衝撃は弱くなります。

そこで今回は、仮に0.01秒で 14m/秒 が 0m/秒 まで減速したとします。

衝撃力Fは、

F=(mv)/t
※mは質量、Vは速度、tは減速にかかった時間

で求まりますから、1kgが10mの高さから落下した時の衝撃は14,000N、これをkgに換算すると(重力加速度g=9.8で割ると)1428.5kgです。

つまり、3階建ての高さからPhantom4が落下した時の衝撃は、およそ1.5tです。1.5tの加重が頭にかかれば即死でしょうし、仮に肩に少し触れただけでも大けがの可能性は否めません。

それが100m上空から落下したとなればどれくらいの衝撃か……想像しただけでもブルッと身震いしてしまいますね。

そうなんです。
ドローンは空飛ぶ破壊王なんです。高く飛ばせば飛ばすほど、墜落時にその破壊力を強める恐ろしい物なんです。

1-3.ドローン保険に入るべき理由①

対人・対物損害がありえるから。
それが、ドローンの保険に入るべき理由①です。

上記のように、上空から物体が落下した時の衝撃は凄まじいものがあります。例え1kgのものでも、10m上空から落下すれば1.5tの衝撃になります。人に当たればケガは必至。物に当たれば、ほとんどは壊れてしまうことでしょう。ですから賠償が必要になるわけで、ドローンを操縦するなら万が一に備え、保険には必ず加入すべきなのです。

2.ドローンは空飛ぶ偵察機

2017年1月9日、アメリカの国防総省は全長約16センチの超小型ドローンを開発し、103機で編隊飛行する実験に成功したと発表しています。低空での偵察飛行などに投入する計画、とのことですが、「敵に一歩先んじる最先端の技術革新だ」とカーター国防長官は高く評価したそうです。

このように、ドローンにはカメラが搭載されていることから、偵察にも使えます。そのため、一歩間違えばプライバシーを侵害する大問題に発展することもありえますし、あるいは悪意はなくても肖像権侵害で訴えられることもあります。

そこでこの章では、ドローンと「肖像権」との関係について解説します。

2-1.肖像権とは

肖像権とは、他人に無断で写真や映像を撮られたり、あるいは無断でそれを公表されたり利用されたりしないように主張できる考え方です。人格権の一部としての側面と、肖像の提供により対価を得る財産権的側面を持ちますが、いずれにせよ、自己の容姿を正当な理由なく公表されない権利のことです。公表する媒体は、写真、絵画、動画など、あらゆるメディアを含んでいます。

しかし、日本では肖像権に関する明文化された法律はありません。ただ、憲法13条の幸福追求権や人格権の一環として解釈上認められており、刑法による刑事上の責任が問われることはないものの、「不法行為の損害賠償請求・差止請求」における違法性として憲法上の価値が考慮され、民事上の責任は問われることがあります。

なお、肖像権は有名人・著名人のみが有する権利ではなく、一般人にも認められています。また、警察官などの公務員には肖像権はないと思われがちですが、事情によっては肖像権侵害が認められるケースもあります。

2-2.肖像権侵害に該当する行為

日本国憲法第21条では「表現の自由」が明記されています。そのため、イラストや似顔絵は「創作」として解釈され、表現の自由として保護されます。が、反対に、ありのままを記録する撮影は肖像権侵害に該当しうる行為となります。

実際、NHKではこのあたりを配慮して、NHKアーカイブスなど映像が残っている過去のテレビ番組を公開する際には、被写体の人物を全員割り出した上で、その人物あるいは関係者・芸能事務所に再放送・公開の許可を得ることがあります。そしてその場合、一人でも確認がとれなかったり、あるいは公開の許可が下りなかった場合は、映像加工した上で公開したり、場合によっては公開を断念することすらあります(ただし、これは問題を回避するため業界で自主的に行っている規制であり、法令に基づくものではありません)。

2-3.ドローン保険に入るべき理由②

訴えられる可能性があるから。
それが、ドローンの保険に入るべき理由②です。

肖像権侵害については、判例上細かい基準が多くあります。
が、大まかな基準は3つあります。

a)撮影対象の人物が特定できる
b)画像全体が主たる目的ではない(風景がメインではなく、人物が想定外に写り込んだ状態ではない)
c)SNSなど,拡散する可能性が高いところへの投稿し、公開を目的としている

肖像権は撮影自体で侵害されると考えられます。しかし、風景撮影や公共の場での情景を機械的に撮影していた際に「たまたま」人物が写り込んでしまったなら、肖像権の侵害には当たりにくいと解釈されています。

ただし、SNSへのアップは公開が目的です。したがって、映り込んでしまった人が「不利益だ」と感じてしまえば違法の可能性も出てきます。

裁判費用は安くありません。ですから、訴えられてからでは遅いので、予めドローン保険に加入しておくべきなのです。

3.ドローンは空飛ぶお宝

3-1.ドローンは高級

トイドローンなど低価格帯のドローンもありますが、屋外で撮影する用のドローンは多くが安くありません。

自動追尾撮影機能搭載のドローン「Lily Camera」は10万円超、「DJI Phantom4 Advanced」は15万程度、「DJI PHANTOM4 PRO」は20万円以上、「インスパイア」ともなれば40万円ほどするものもあります。

1万円以内で購入できるドローンもありますが、ほとんどのドローンは空飛ぶ高級品なのです。

3-2.ドローン保険に入るべき理由③

機体の破損・盗難対策として。
それが、ドローンの保険に入るべき理由③です。

高価格なドローンになればなるほど盗難のリスクは高まりますし、操作ミスや突風により墜落した時の修理費用も当然大きな負担となります。

ドローンは一般的な家電製品と異なり、物理的な故障リスクが高く、高価格です。したがって、ドローンの機体そのものにかける保険はかけるべきなのです。

4.まとめ

ドローン保険に加入すべき3つの理由。
それは、

①対人・対物損害がありえるから。
②肖像権侵害などにより、訴えられる可能性があるから。
③機体の破損・盗難対策として。

が最大の理由です。

人にケガを負わせれば、賠償金は個人では払いきれない額もありえます。
ドローンが誰かの所有物を破損させてしまえば、当然それは賠償しなければなりません。

また、ドローンで撮影した映像は、ほとんどの方がSNSなどにアップしたいことでしょう。
しかし、それにより万が一肖像権侵害で訴えられたら、裁判費用がかかります。

そして、ドローンは高級です。
自動車で言うところの車両保険は必要でしょう。

ドローンは一歩間違えると、他人に甚大な被害を与えます。
ぜひ万が一に備え、保険に入って安心して楽しんでください。